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雑貨卸のFAX受注、品番・色違いの誤出荷をどう防ぐか

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品番は合っているのに、届いたのは色違い・柄違い——。雑貨卸の受注現場では、こうした誤出荷が繰り返し起きます。取引先から「頼んだのは赤じゃなくてえんじ色」と電話が入り、返品を引き取って再出荷する。数量の間違いより、この「バリエーション違い」のほうが厄介だと感じている方は多いのではないでしょうか。

この記事では、雑貨卸のFAX受注で色・柄・サイズ違いの誤出荷がなぜ起きるのかを、発生する場所ごとに分けて整理し、取引先にFAXをやめてもらわなくても受注側だけでできる防ぎ方を紹介します。

雑貨卸の誤出荷は「読み違い」より「取り違え」で起きる

建材や機械部品の受注では、品番そのものの読み違い——長い英数字の「7」と「1」、「O」と「0」を取り違える——が誤出荷の主因になりがちです(この読み違い対策は建材・機械部品商社特有の「品番の読み違い」対策にまとめています)。

一方、雑貨卸で多いのは少し違います。品番自体は正しく読めているのに、同じ品番にぶら下がる色・柄・サイズのバリエーションを取り違えるパターンです。

  • 同一商品の「レッド/ワイン/ボルドー」のような近い色名
  • 「Sサイズ/Mサイズ」を表す末尾の枝番だけが違う品番
  • カタログ上は同じ絵柄で、地の色だけが違うシリーズ物

つまり雑貨卸の誤出荷は、文字を読み間違える問題というより、正しく読めた品番の「どの枝」を選ぶかを間違える問題です。だから対策も、桁の読み取り精度を上げることではなく、バリエーションの取り違えを止めることに向ける必要があります。

FAX受注のどこで色違い誤出荷が生まれるか

雑貨卸のFAX受注で、色・柄違いが混入しやすいポイントは大きく3つあります。

1. 手書きの色名・記号があいまい

FAX注文書の色欄は、取引先ごとに書き方がばらばらです。正式なカラーコードで書く取引先もあれば、「赤」「あか」「R」「レッド」と略したり、商品名の一部でしか色を指定しない取引先もあります。受け取った側は、その表記が自社の品番のどの枝を指すのかを頭の中で変換して入力することになり、ここで取り違えが起きます。

2. 転記のときにカラーコード・枝番を落とす

品番の本体は基幹システムに正しく入っても、色・サイズを表す末尾の枝番を打ち忘れる、あるいは前の注文の枝番を引きずってしまう、というミスです。多品種を扱う雑貨卸では品番が長くなりがちで、末尾ほど注意が切れやすいのが実情です。

3. 繁忙期に確認が追いつかない

季節商材やイベント需要で小ロットの注文が一気に増える時期は、1件あたりの確認にかけられる時間が短くなります。普段なら気づく色違いも、束で処理していると見落としが増えます。誤出荷は暇なときより、忙しくて確認が雑になるときに集中して発生します。

受注側だけでできる、色違い誤出荷を減らす順番

取引先にFAXをやめてもらうのは現実的ではありません。「届いたFAXをどう処理するか」だけを変える前提で、段階を踏むと失敗しにくくなります。

段階1: 色・柄の「呼称マスタ」を作る(費用ゼロ)

まず、取引先がよく使う色名・略号と、自社の正式なカラーコード・枝番の対応表を作ります。「ワイン=WN=品番末尾03」のように、取引先の書き方から自社品番の枝へ一意に変換できる表です。これは属人化の解消にもつながり、受注業務の属人化を解く順番で触れたとおり、ベテランしか読めない状態から抜け出す第一歩になります。

段階2: 転記の段階で品目マスタと突き合わせる

読み取った品番を、色・サイズの枝番まで含めて品目マスタと照合します。「文字が読めた」と「基幹システムに正しい枝番で入る」は別問題です。段階1で作った呼称マスタと品目マスタが噛み合っていれば、あいまいな色指定でも「この取引先のワインはこの枝番」と機械的に確定できる項目が増えます。

段階3: 怪しい項目だけに確認を集中する

繁忙期に全件を目視で見直すのは、そもそも破綻します。現実的なのは、マスタと一致しなかった項目・複数の色候補が残った項目だけを目立たせ、そこにだけ人の目を集中させる形です。全部を疑うのではなく、疑うべき箇所を絞る。これが繁忙期でも確認を回し続けるコツです。

参考までに、包装資材・店舗用品の大手卸である株式会社シモジマは、公開されている導入事例のなかで、月間数千枚のFAX注文書をAI-OCRで処理し、受注入力にかかる作業時間を半分ほどに減らしたと紹介しています(同社が公表している事例です)。規模は違っても、「読み取り→確認→基幹連携」という流れは小規模の雑貨卸でも同じ形で組めます。

「検品で直す」より「受注入力で正す」ほうが安い

色違い誤出荷の対策というと、出荷前の検品を強化する方向を考えがちです。もちろん検品は必要ですが、色違いは検品でも見抜きにくいという難しさがあります。ピッキングリスト自体が間違った枝番で出ていれば、その通りに正しく検品してしまうからです。

誤出荷が1件起きると、返品の引き取り・再出荷の送料・お詫びの連絡まで含めて、数千円から数万円の損失になることがあります。取引先の信頼という、金額に出ない損失もあります。だとすれば、間違いを一番上流——受注入力の段階——で止めるのが、結局いちばん安く済みます。受注入力のミスがなぜ減らないのかという構造は受注入力のミスがなくならない本当の理由と、仕組みで減らす4つの方法にも整理しています。

FAX受注そのものを効率化する全体像はFAX受注はなくせない。でも「手入力」はなくせるにまとめていますので、あわせてご覧ください。

手前味噌の紹介

この記事を書いているのは、注文書特化サービス注文書係(ちゅうもんしょがかり)の運営者です。FAX・手書きの注文書をアップロードするとAIが下書きを作り、自信のない項目だけを黄色で示すので、担当者は怪しい箇所だけを確認すればCSVが出力されます。品目マスタとの突き合わせ、取引先ごとの書き方の記憶に対応しているため、この記事で挙げた「呼称マスタで色・枝番を確定し、怪しい項目だけ確認する」やり方をそのまま形にできます。

料金は月9,800円(税抜)から、初期費用は0円。無料トライアル(30枚または14日間、クレジットカード登録不要)で、まずは色・柄のバリエーションがいちばん多い取引先の注文書との相性をお確かめください。

よくある質問

Q. 雑貨卸のFAX受注で色違い・柄違いの誤出荷が起きるのはなぜですか?
建材や機械部品のように品番そのものを読み違えるのではなく、品番は正しく読めているのに、同じ品番にぶら下がる色・サイズ・柄のバリエーション(枝番)を取り違えるパターンが多いためです。記事では発生しやすい場所を3つに分けています。取引先ごとに色欄の書き方(正式なカラーコード・「赤」「R」などの略記)がばらばらであいまいなこと、転記のときに色・サイズを表す末尾の枝番を打ち忘れたり前の注文の枝番を引きずったりすること、繁忙期に小ロットの注文が増えて1件あたりの確認が雑になること、の3つです。
Q. 取引先にFAXをやめてもらわずに、色違いの誤出荷を減らせますか?
できます。記事では、届いたFAXの処理の仕方だけを変える前提で3段階を勧めています。まず取引先がよく使う色名・略号と自社の正式なカラーコード・枝番の対応表(呼称マスタ)を費用ゼロで作る、次に読み取った品番を枝番まで含めて品目マスタと突き合わせる、最後にマスタと一致しなかった項目や色候補が複数残った項目だけを目立たせて、そこにだけ人の確認を集中させる、という順番です。全件を目視するのではなく疑うべき箇所を絞ることが、繁忙期でも確認を回し続けるコツだとしています。
Q. 色違いの誤出荷は、出荷前の検品を強化すれば防げますか?
検品だけでは見抜きにくいとしています。ピッキングリスト自体が間違った枝番で出ていると、その通りに正しく検品してしまうためです。誤出荷が1件起きると、返品の引き取り・再出荷の送料・お詫びの連絡まで含めて数千円から数万円の損失になることがあり、取引先の信頼という金額に出ない損失もあります。だとすれば、間違いを一番上流の受注入力の段階で止めるほうが結局いちばん安く済む、というのが記事の考え方です。

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